物語
ある時,魔法使いが言いました。
「30万あげるから,今日街に出かけて好きなものに使っていいよ」
「夕方にもう一度会って,どんなことに使ったか教えてね」
(30万は少ないか,まあいいか)
お腹が減っていたので,お店で何か食べることにしました。
もらったお金なので,普段は入らないような高い店を探します。
そして,メニューの値段を見て高いものを注文します。
今一番食べたいものじゃなくて,とにかく高いもの。
ついでに何品か追加。
その後,洋服を見たり,アクセサリーを見たりしますが,今本当に欲しいものではなく基準は値段です。
色々見て回りますが,もらった30万を使い切ろうと思ってなかなか決められません。
夕方が近づいてきて,今日30万全部使うのはもったいないなと思い始めました。
こんなラッキーなことは2度とないし,今日使ったら無くなってしまう。
これは自分のお金なんだから,貯めておいてお金が無くなったときの足しにしよう。
夕方魔法使いがやってきました。
そして,今日1日の出来事を話しました。
魔法使いは言いました,「あなたは宇宙を信頼していないんだね」
こどもはすごい!
ある動画を見て,「こどもはすごい!」と感動しました。
小学1年生の男の子です。
ショッピングモールに行って,「3000円あげるから好きなことに使っていよ」と言われます。
ペットショップで仔犬を見たり, 大喜びてショッピングモールを探検します。
洋服を買おうと思いましたが,ちょっとだけ足りませんでした。
欲しいものを見つけてから,最後に3000円で買えるか店員さんに聞きます。
値札は見ていないのです。
でも,執着せずにすぐに忘れて次に行きます
お腹が減ったので何か食べることにしますが,値段で決めるのでも,食べきれない程買うのでもなく,その時欲しいものを1個だけ買いました。
3000円からすると,まだまだ余ってしまいます。
そして,帰る時間になりました。
お金は少ししかなくなっていませんでした。
最後の場面です。
「滅茶苦茶,お金余ったね~」
「残ったお金は返します」
その時,え!? と思いました。
予想外だったんです。
好きにしていいお金だから,そのままポケットに入れて帰ると思ったんです。
返すのか,すごいな~ この瞬間とても感動したし,気づかされました。
最後に次はどこに行きたい? と聞かれ,
「宇宙!」
やはりこどもはすごい。
「お金はない」の信念
普段,何かをやるかやらないか判断するときの優先順位1位はお金です。
どれだけ得られるか,どれだけ出ていくか。
そして,やらないことの言い訳のトップは「お金がないから」。
今あるお金を使ってしまえば,来月困る,余裕がなくなる。
貯金もそうですね。
お金は無くなる,手に入らないという強い信念があるから使わないように,貯めて将来困らないようにしている。
この「お金はない」の強い信念が,そのまま現実を創って,いつもお金がない状態を体験してしまいます。
分かっているけど,最悪の悪循環です。
ところが,こどもにはまだこの不足感の信念がない。
親を信頼しているし,所有しなくてもいつでも手に入ると思っている。
動画を見て,そうだよねと思いました。
何才までこの状態でいられるのかな?
大人になるにしたがって,不足感が大きくなり,なんでも所有しないと安心できなくなってしまいます。
動画のような愛情に包まれた家庭ならいいですが,小さいころ「うちはお金がない」「お金を稼ぐのは大変」「使ってはいけない」「将来のために常に貯めないといけない」と言われると強烈な信念が埋め込まれ,その後の人生は・・・
想像できますよね。
大人になった私たちに必要なことは,
「私たちは豊かである」と概念ではなく体感として感じること。
そして,宇宙を信頼して飛び込んでネガティブなループから抜け出すこと。
ではないでしょうか。
そのためには,何か思い切ったことをやって一つ一つ体験を積み重ねていくしかないですね。